安全で相互運用可能なID連携を加速：The Trade Desk × Databricks パートナーシップ

Databricksは、The Trade Deskとの新たなテクノロジー統合を発表します。これにより、Databricksデータクリーンルーム内でUnified ID 2.0（UID2）が直接サポートされるようになります。このコラボレーションにより、広告主、代理店、メディアパートナーは、安全でプライバシーを意識した環境で、ID主導の知見とアクティベーションワークフローを実行する能力が強化されます。

DatabricksでUID2がネイティブにサポートされたことで、顧客はThe Trade DeskのオープンソースIDフレームワークにID解決とオーディエンス管理戦略を直接連携させることができます。この統合により、データチームはDatabricksのunified analyticsおよびガバナンスアーキテクチャ内でUID2を運用できるようになり、外部システムにデータを移動またはコピーする必要がなくなります。

主な機能

• Databricksデータクリーンルーム内でUID2の解決および暗号化ワークフローをネイティブサポートし、Unity Catalogを活用してデータガバナンスとアクセス制御を一元化します。
• DatabricksのDelta SharingプロトコルとクリーンルームAPIsを使用して、パートナーデータセット間のIDの相互運用性をセキュアに実現し、すべてのデータコラボレーションがコンプライアンスの範囲内で行われるようにします。
• すべてのUID2関連の変換と結合における直接的なリネージと可観測性により、透明性の高い監査とポリシーのトレーサビリティを実現します。
• UID2識別子とThe Trade Deskアクティベーションエコシステムとの合理化された統合により、広告主はオフラインまたはファーストパーティのシグナルをオープンインターネット上の広告在庫に安全かつ効率的に接続できます。
• Databricks Appsによるマーケター/広告主向けのセルフサービスサポート

The Trade DeskでUID2を使用して、以下を実行します。

• 関連性の高いパーソナライズされたメッセージで、既存顧客と見込み顧客に直接アプローチ
• すべてのチャンネルにわたって、個人および世帯レベルでフリークエンシーを包括的に制御します。
• クロスデバイスの類似オーディエンスを作成
• AIを活用した意思決定において、キャンペーンの関連性向上と最適化のためのシードとして使用します。

技術的なメリット

この統合により、Databricks のデータ インテリジェンス プラットフォームの柔軟性が ID ワークフローにまで拡張されます。UID2 を Databricks クリーンルームに組み込むことで、チームは列レベルおよび行レベルで厳格なデータガバナンスを維持しながら、既存のコンピュート リソース、機械学習 モデル、ETL パイプラインを ID 照合、キャンペーン測定、オーディエンス分析に活用できます。

セキュアなクリーンルーム環境により、デコード、エンリッチメント、集計を含むすべてのUID2オペレーションが、顧客のDatabricks workspace内で実行されることが保証されます。参加組織は生のPIIを交換することはなく、すべての計算はプログラム可能でポリシーが適用されたクエリーを介して実行されます。

コンポーザブルなデータコラボレーションの実現

このパートナーシップは、オープンで相互運用可能、かつプライバシーを意識したデータエコシステムに対する両社のコミットメントを反映しています。The Trade DeskのUID2仕様は、アドレサブル広告向けに、一貫性のある同意に基づいたIDレイヤーを提供します。DatabricksデータクリーンルームおよびDatabricks Appsと統合することで、データサイエンス、マーケティング、広告運用の各チームを橋渡しする、構成可能でコード駆動型のアナリティクスおよびアクティベーションパイプラインが実現します。

「Databricksとの協業は、よりオープンで相互運用可能な広告エコシステムに向けた重要なステップとなります」と、The Trade Deskのデータパートナーシップ担当GMであるGabe Richman氏は述べています。「Databricks環境でUnified ID 2.0がサポートされることで、広告主とデータパートナーはファーストパーティデータを安全に接続し、オープンなインターネット全体でより関連性が高く測定可能なキャンペーンを推進できるようになります。」

この機能は、データコラボレーションとアクティベーションのワークフローにUID2の組み込みを検討しているDatabricksとThe Trade Deskの顧客に、本日より提供されます。利用を開始するには、Databricks または The Trade Desk の担当者までお問い合わせください。

「このパートナーシップは、コンポーザブルでプライバシー ファーストなデータ コラボレーションという、業界が進むべき方向性を象徴するものです」と、IDC の Advertising Technologies and SMB マーケティング Applications 部門でリサーチ ディレクターを務める Roger Beharry 氏は述べています。「The Trade Desk のオープンな ID フレームワークと Databricks の統合ガバナンスおよびクリーンルーム アーキテクチャを組み合わせることで、マーケターは消費者の信頼やデータ コンプライアンスを損なうことなく、大規模なアドレサビリティと測定を実現できます」