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導入事例

輸送の未来を変える

99.8%

レコメンデーションを迅速化

$2.7M

IT インフラコストの削減による収益の増大

customer jb hunt
プラットフォーム・ユースケース: レイクハウス,Delta Lake,データサイエンス,機械学習,ETL
クラウド: Google Cloud

「Databricks レイクハウスにより、革新的なデジタル貨物市場の基盤を構築できました。データと AI を活用し、運送業者と荷主に最高のエクスペリエンスを提供しています。」

J.B. ハント エンジニアリング&テクノロジー部門ディレクター Joe Spinelle 氏

J.B. ハントは、北米で最も効率的な輸送ネットワークを構築するというミッションを掲げています。しかし、レガシーアーキテクチャ、データの急激な増大、限られた AI 能力などといった大きな障壁に直面しました。J.B. ハントは、これらの課題を解決すべく、Databricks Lakehouse on Google Cloud を導入。サプライチェーンの効率化、生産性の向上など輸送全般における運用のソリューションを提供できるようになり、IT インフラの大幅なコスト削減を実現しています。

統合データが進化に不可欠

北米で最も効率的な輸送ネットワークを構築するという使命を果たすため、J.B. Hunt Transport, Inc.(J.B. ハント)は、動的な貨物マッチングを含むアセットベースおよびノンアセットベースの輸送ソリューションを提供しています。これは、価格、重量、場所などの詳細を考慮し、企業の特定の輸送ニーズと利用可能な輸送会社の能力を結びつけるものです。しかし、運送業者の世界は深く分断されており、業界全体で 350 万人のドライバーがいると言われています。これだけ細分化したマッチングシステムを改善するためには、リアルタイムのデータと意味のある分析が必要です。

J.B. ハントがこの目標を達成するためには、レガシーなエンタープライズデータウェアハウス(EDW)プラットフォームに保存されているデータの価値を引き出し、リアルタイムの意思決定への利用を制限することが必要でした。しかし、既存のシステムでは、何十万もの荷物が移動する際に、15分ごとに位置情報の Ping から生成される膨大なデータの処理と保存が困難でした。また、適切なユーザーが機密データにアクセスできるように、高いレベルのデータセキュリティが必要でした。さらに、通常は自社で所有していないトラックやコンテナに搭載された IoT センサーが生成するデータストリームをサポートする機能も必要でした。そのため、機械学習(ML)や AI を活用したテレメトリベースのユースケースは、ほぼ不可能でした。

オープンでスケーラブルな統合レイクハウスアーキテクチャの構築

J.B. ハントは、あらゆる形態のデータを取り込み、データエンジニアやサイエンティストなど、ビジネス全体のリアルタイム分析をサポートできる統合 BI・AI プラットフォームを構築するために、Google Cloud と Databricks レイクハウスとの連携を選択しました。J.B.ハントは、Databricks の導入により、J.B.Hunt 360°® 向けのオープンで相互運用可能かつ迅速なデータレイクハウスプラットフォームの構築に成功し、北米における主導的地位を維持するための比類なき輸送サービスを顧客に提供できるようにしました。

Delta Lake を基盤として、J.B. ハントは、組織全体で簡単にアクセスできるように全てのデータを 1 つの場所に置くだけでなく、あらゆるスケールでストリーミングデータパイプラインのパフォーマンスと信頼性を確保する能力を備えています。Delta Lake をオープンストレージ層として利用することで、テラバイト単位の既存データをプラットフォーム上に移行する際に、チームに効率性とポータビリティをもたらしました。また、Delta Lake にリアルタイムでストリーミングすることで、J.B. ハントはより大規模で完全なデータセットを分析し、これまで以上に高速にアナリティクスと ML を実行できるようになりました。さらに MLflow によって、データサイエンスチームはコードや実験の再現性を確立し、データサイエンティストによる再利用性の確保ができるようになりました。J.B. ハントのエンジニアリング&テクノロジー担当ディレクターである Joe Spinelle 氏は、次のように述べています。「さまざまな事業で利用されているクラウドやツールセットに関係なく、ユースケースを迅速に展開できる柔軟性を備えたプラットフォームを構築することが非常に重要でした。」

Databricks レイクハウスは、自動データガバナンスプラットフォームである Immuta とも連携して利用されています。セキュリティの面では、イミュータはレガシー EDW のセキュリティ機能を拡張したデータセキュリティのレベルを追加しました。現在では、データガバナンスプロセスを自動化し、重要なビジネス上の意思決定を行うために必要なデータに、適切なユーザーがアクセスできるようにすることができるようになりました。これは、従来のロールベースのアクセス制御を超えるきめ細かいセキュリティを提供するカラムレベルデータマスキング、グローバルおよびローカルのセキュリティポリシーを確立する機能、誰がどのデータにアクセスし、どのようにデータが使用されているかの完全監査によって実現されています。

また、J.B. ハントのエンジニアリング&テクノロジー部門のシニアマネージャーである Tina Headrick 氏は、「2 つのソリューションを組み合わせることで、機密データにアクセスされる心配なく、ユーザーがレポートにアクセスするために必要なレベルの柔軟なデータセキュリティを実現することができました。」と説明しています。

業務の効率化を実現する「信頼できる唯一の情報源」

コラボレーションという点では、Databricks は J.B. ハントのデータチームをまとめ、データサイエンスの生産性を加速させることに成功しました。「Databricks では、全てが同じリポジトリ、同じノートブック構造、同じ言語、同じバージョンにあることが鍵です。」(エンジニアリング&テクノロジー担当 VP Douglas Mettenburg 氏)

J.B. ハントにおける Databricks の成功は、数千の ML モデルを 4 時間以内にトレーニングする能力など、驚異的なパフォーマンスの向上に反映されています。J.B. ハントでは、現在、輸送業者への貨物推奨を以前より 99.8% 速く提供できるようになっています。「最終的に、Databricks は J.B. ハントにとって透過性の源となりました。これは、データとテクノロジーが会社全体にもたらす真の価値を示しています。」(Mettenburg氏)