DatabricksでAI開発を一気に加速 — MCP × Agent Bricksで“探す・守る・創る”を実現

データ インテリジェンスは企業の事業運営の方法を変革しており、組織は膨大な量の専有データを基に推論するAI エージェントを構築できるようになりました。この進化の重要な要素は、AI エージェントが外部サービスやサードパーティのデータ資産に接続して、現実世界のアクションを実行できることです。ここで、LLM が外部ツールにアクセスするための標準化された方法として機能する、Model Context Protocol (MCP) がその真価を発揮します。

しかし、MCP を大規模に活用するには、企業にとって 3 つの大きな課題があります。

1. 発見とアクセス: チームは、増え続ける MCP サーバーのエコシステムをどのようにして簡単に見つけ、接続できるでしょうか？
2. ガバナンスとセキュリティ: 組織は、承認されたユーザーとエージェントのみが特定のサーバーにアクセスできるように、堅牢なエンタープライズ グレードのガバナンスをどのように徹底すればよいのでしょうか？
3. 実用性:企業は、これらのガバナンスの効いた外部サービスをAIエージェントのワークフローに統合し、安全に知見を生成してアクションを実行するには、どうすればよいでしょうか？

Databricksは、Agent Bricks内で提供する、安全で統一されたスケーラブルなMCPエクスペリエンスによってこれらの課題に対応します。このエクスペリエンスには、検出とガバナンスのための MCP Catalog （ベータ版）、拡大する外部ツールのエコシステムにアクセスするための Databricks Marketplace （パブリックプレビュー）、エージェントオーケストレーションを可能にする Multi-Agent Supervisor （ベータ版）との統合が含まれます。

Databricks の Week of Agents の一環であるこのリリースは、お客様のデータに基づいて正確に推論する AI という私たちのビジョンを前進させるものです。lakehouse 全体でガバナンス、検出、リアルタイム のアクションを統合することで、Agent Bricks は、ビジネス コンテキストを理解し、それに基づいて安全に行動する、ガバナンスの効いた本番運用 に対応したエージェントの構築をこれまで以上に容易にします。

MCP カタログでツールとエージェントを発見して管理する

Agents 内に、組織内のすべての MCP サーバーを 1 か所で発見、接続、管理できる、新しい「MCP Servers」tabを導入します。Unity Catalog 上にネイティブに構築されており、企業がデータ資産や AI 資産ですでに信頼しているものと同じ、業界をリードするセキュリティ、ガバナンス、アクセス制御を提供します。

この統合カタログにより、チームは次のことが可能になります:

• ツールやエージェント用の MCP サーバーを検出し、エンタープライズ全体で利用できます。
• アクセスを管理: Unity Catalog を通じてアクセスを管理し、ユーザーが許可されたサーバーにのみ接続できるようにします。
• セキュリティを簡素化し、組み込みのトークン交換とエンドツーエンド認証を活用します。
• 監査 データやモデルだけでなく、それらを使用するインテリジェント システムに至るまで、組織で何が起きているかを監査します。

これにより、作業の重複が減り、チームの貴重な時間を節約できます。他のチームの作業が見つけにくいという理由だけで、重複したツールやエージェントを構築する必要はもうありません。また、企業がセキュリティ リスクを最小限に抑え、一元化されたチームが組織全体で共通の MCP サーバーを開発・共有できるようにするのにも役立ちます。

新しいtabでは、現在利用可能なマネージド サーバーも確認できます。これには、カスタムのPythonまたはSQLを実行するための UC Functions、非構造化データを取得するための ベクトル検索、対話型のデータ アクセスのための Genie、Unity Catalogテーブルに対して直接SQLクエリーを実行するための DBSQL (新規！) が含まれます。

当社ではこのエコシステムを拡張し、オンラインFeature Store （パブリックプレビュー）のサポートを開始します。Lakebase プラットフォーム上に構築されており、高 QPS のエージェントワークロード向けに設計された REST endpointを通じて、25 ミリ秒未満の特徴量ルックアップを大規模に実現します。この統合により、エージェントはガバナンスの効いたリアルタイムのFeature Storeを外部アクションと組み合わせることができ、即時かつ価値の高い実行に必要なドメイン固有の精度を提供します。

Databricks Marketplace の MCP サーバーでエコシステムを拡張

検出の対象は、社内カタログ内の既存のサーバーだけではありません。企業のナレッジベースから顧客の 360 度サマリーをリクエストしたり、信頼できるプロバイダーからリアルタイムの構造化ビジネスデータを取得したりするなど、現実世界のアクションを実行するために外部サービスを活用するエージェントがますます増えています。

Databricks Marketplace に MCP が追加されたことで、次世代の AI エージェントを強化する、新しい外部 MCP サーバーの発見、評価、接続を行うための一元的な場所が提供されるようになります。

Databricks Marketplaceは、AI対応のデータセット、ノートブック、ソリューションを見つけてデプロイするためのハブとして、すでに信頼されています。MCP Serverが追加されたことで、データチームやAIチームは外部ツールとの接続をワンクリックで発見し、設定できるようになりました。パートナーはMarketplaceにMCP Serverを公開することで、何千ものDatabricksの顧客にすぐにリーチでき、顧客はAgent Bricksを自社のサービスにシームレスに接続できるようになります。

また Marketplace により、新しいツールがエコシステムに追加されると顧客は常に最新情報を入手でき、AI エージェントですぐに導入できるようになります。リアルタイムの財務データでエージェントを強化する場合でも、外部エージェントと連携する場合でも、エンタープライズ システム全体でアクションを実行する場合でも、Databricks Marketplace の MCP Server カタログを使用すると、エコシステムを簡単に拡張できます。

ローンチパートナーには、You.com、Glean、S&P Global、Factset, Dun & Bradstreet、Moody’sなどが含まれており、エージェントは高品質で AI 対応のデータやツールに即座にアクセスできるようになります。

"顧客は、知見を行動に結びつける、より速く、よりインテリジェントな方法を必要としていますこのたび Databricks との連携を拡大し、Databricks Marketplace で 2 つの MCP サーバーをリリースしました。これにより、顧客は信頼性の高い S&P Global のさまざまなデータにアクセスできるようになります。これらの統合を通じて、顧客は当社の信頼性の高い金融・商品インテリジェンスを自社のデータや AI ワークフローと連携できるようになりました。これにより、リアルタイムの知見を引き出し、分析を加速させ、業界全体の意思決定のあり方を変革することができます。— S&P Global 最高 AI 責任者 兼 Kensho CEO、Bhavesh Dayalji

「1 世紀以上にわたり、Moody’s のデータはグローバル市場における重要な意思決定を支えてきました。今回、Databricks Marketplace を通じて、Moody’s の MCP サーバーにアクセスすることで、6 億件以上の企業記録、信用格付け、独自調査にまたがる信頼性の高いデータが Agent Bricks 内で利用可能になります。」私たちは、GenAIソリューション向けに最適化され、顧客がイノベーションを行っている場所で直接利用できるMoody’sのデータ、知見、アナリティクスへの直接アクセスを通じて、顧客の事業開発、コンプライアンス、信用分析、早期警告モニタリングのワークフロー変革を支援できることを大変嬉しく思います。」— Moody's、デジタルコンテンツ & イノベーション責任者、Cristina Pieretti

「Databricks Marketplace で MCP サーバーが利用可能になったことで、組織は Dun & Bradstreet の信頼性の高いビジネスコンテキストを Agent Bricks に直接統合できるようになります。」D-U-N-S® Numberを基盤とするこの統合は、ハルシネーションを低減し、意思決定の精度を向上させ、エージェントシステムのデプロイを加速させます。— アナ・クライン、Dun & Bradstreet社パートナーシップ&アライアンス担当GM

「FactSet の AI 対応データは、当社のクライアントから高い需要があります。Databricks Marketplace で当社の MCP サーバーをローンチできることを大変嬉しく思います。Agentbricks、Databricks One、そして今回の Databricks Marketplace の MCP を含む、Databricks を通じて利用可能な幅広い AI 機能全体でのコラボレーションを通じて、クライアントは FactSet からのデータエンタイトルメントを既存のワークフローに取り込み、知見と効率性の両方を向上させることができます。Databricks を通じて利用可能なツールと、当社のオープンで柔軟なアプローチを組み合わせることで、クライアントの AI ワークロードにエンリッチデータし、迅速なイノベーションを促進します。」— Factset、データソリューション担当 SVP、Patrick Starling

Agent Bricks Multi-Agent Supervisor を活用して MCP でアクションを実行

Agent Bricks の Multi-Agent Supervisor (MAS) は、複数のエージェントを連携させて企業のデータから深い知見を生成します。そして MCP との統合により、これらのエージェントはカタログや Marketplace からサードパーティの AI 対応データにアクセスしたり、外部システムでアクションをtriggerしたりできるようになりました。これにより、シームレスで統制の取れたエクスペリエンスが実現し、エージェントは情報を取得するだけでなく、それに基づいて行動できるようになります。たとえば、分析の実行、チケットの登録、重要な結果の生成などです。

「Agent Bricks Multi-Agent Supervisor を使用することで、当社のマーケティングリーダーはあらゆるキャンペーンからより豊富な知見を得ることができます。」Genie のデータと Knowledge Assistant のコンテキストを組み合わせ、ROAS などの結果を、より賢明な意思決定につながる形で説明します。— ブルーノ・ローシャ、デジタルテクノロジー担当ディレクター、Sociedade De Ensino Superior Estácio (YDUQS)

完全なエンドツーエンド体験を：発見からアクションまで

強力でガバナンスの効いたエージェントの構築をstartしましょう。新しいMCPの機能は、本日よりお客様のDatabricksアカウントでご利用いただけます。

• 11月11日、Sam AltmanとAli Ghodsiが登壇する 「AIの未来：実用的なエージェントの構築」にぜひご参加ください。
• デモ動画を見る
• 検出と管理: [MCP サーバー] tab を活用して、組織で利用可能なMCP サーバーを探索および管理します。
• Agent Bricks Multi-Agent SupervisorとMCPを使用して構築: Agent BricksのMulti-Agent Supervisor を介してガバナンスの効いたMCPサーバーに接続することで、エージェントへの外部アクションの統合をStartします。
• Week of Agents で発表されたその他の内容についてもご覧ください。