このたび、Materialized View（MV）および Streaming Table（ST）の Delta Sharing 機能が一般提供（GA）となったことをお知らせします。
これらは、社内のデータチーム同士や外部のパートナー・顧客とのデータコラボレーションをよりシンプルかつ柔軟に実現する強力な機能群です。
多くの皆さまには、パブリックプレビュー期間中にこれらの機能をいち早くご利用いただきました。
今回の一般提供では、その際にいただいたフィードバックを反映し、さらに強化された新機能を追加しています。
データをリアルタイムまたは集計形式で共有することは、次のような課題を伴います：
最終的に、新鮮さ、パフォーマンス、セキュリティ、そしてシンプルさをバランス良く保つことは難しく、古いアーキテクチャはそれをうまく実現することは稀です。
オープンソースのDelta Sharingプロトコルを使用すると、MVsとSTsを広範な受信者に対してクラウド、地域、プラットフォーム間で共有できます。
Materialized Views（MVs）は、事前計算された集計クエリ結果を提供し、チームがフルの生データセットではなく必要な洞察だけを共有することを可能にします。これにより、セキュリティと関連性が向上します。これは、消費者が詳細なソースデータではなくフィルタリングされた結果や要約された結果が必要な場合、特に有用です。例えば、金融取引からの日次業界レベルのパフォーマンスサマリーをヘッジファンドの顧客と共有する場合などです。
このデモをご覧いただくと、データプロバイダがDatabricksのユーザーや他のプラットフォームとMVをどのように共有できるかがわかります。
Streaming Tables（STs）は、連続的なリアルタイムの取り込みに最適化されています。これは、運用ダッシュボード、ライブ在庫追跡、またはIoTモニタリン グに理想的です。STsを共有することで、データ消費者はパイプラインを複製することなく、常に最新のデータをリアルタイムで取得できます。例えば、小売業者はリアルタイムの販売データを直接物流パートナーと共有できます。
このデモをご覧いただくと、データプロバイダがDatabricksのユーザーや他のプラットフォームとSTをどのように共有できるかがわかります。
プロバイダーは現在、MV/STの上に直接カスタムビューを定義し、共有することができます。これにより、各ベンダー、サプライヤー、パートナーが見る内容をカスタマイズすることができます。例えば、配送パフォーマンスの指標やリアルタイムの在庫数などを表示することができます。これにより、データの複製や不必要な詳細の公開を避けることができます。
例：トラックメーカーは、各サプライヤーに対して特定のリアルタイムの在庫ビューを共有することができ、複数のカスタムパイプラインの必要性を排除します。
受信者は、共有されたMV/ST上で直接ビューを作成することで、データを複製することなく、カスタマイズされた分析を行うことができます。
例：営業マネージャーは、自分の地域と月初からの結果に対して共有トランザクションMVをフィルタリングする ことができ、常に最新のデータを使用して関連する分析を可能にします。
データ受信者は、共有データから新たなマテリアライズドビューまたはストリーミングテーブルを作成することができます。冗長なパイプラインやデータのコピーは必要ありません。
例：自動車部品供給業者は、製造業者から共有された販売MVを受け取り、自社の運営にのみ焦点を当てた新たなMVを作成することができます。
プロバイダーは、柔軟なスキーマ管理のためにカラムマッピングを使用してMVまたはSTを共有することができます。これにより、プロバイダーはカラムの名前を変更したり、パートナーの要件にスキーマを適応させたり、メタデータのみの変更を行うことができます。これにより、データの書き換えやパフォーマンスへの影響なしに、テーブルの更新、カスタマイズ、管理が容易になります。
例：多国籍小売業者が地域パートナーと共に販売MVを共有します。カラムマッピングを使用すると、「product_id」をそのフィールドを期待するパートナーの「SKU」に名前を変更し、内部ビジネスコードを含むカラムを非表示にすることができます。その結果、各パートナーは、期待される形式のデータをシームレスに受け取り、ワークフローに必要な列のみにアクセスします。
受信者は、複数の共有MVまたはSTを結合またはユニオンして、データドメイン、ベンダー、またはビジネス全体での統一分析を可能にします。
例：自動車会社は、リアルタイムのサプライチェーンダッシュボードのために、さまざまなサプライヤーからの在庫STを集約したり、これらを品質MVと結合して統合的な欠陥追跡を行うことができます。これにより、パートナー間の分析が合理化され、データの孤立が解消され、カスタムデータパイプラインの必要性がなくなります。
受信者は、自分たちの内部のMVやSTと共有データを結合することで、外部データを自分たちの独自のモデルやレポートの中で文脈化することができます。
例：物流パートナーは、小売業者からのリアルタイムの販売STを内部のルーティングおよび倉庫MVと結合して配送を最適化することができます。また、外部の指標を内部のKPIと統合して包括的なレポートやダッシュボードを作成することもできます。
Reltio Data Cloud™は、信頼性の高いリアルタイムのコンテキスト豊かなデータをドメイン全体で提供し、顧客、製品、サプライヤーの360°ビューを提供します。グローバル企業から信頼されているReltioは、イノベーションを推進し、リスクを軽減し、エージェンティックAIワークフローを可能にします。
共同顧客が以前にDatabricksでReltioデータを消費していた方法
ReltioのデータをDatabricksで使用するために、顧客は伝統的にReltio Data Pipeline for Databricksに依存していました。これにより、Reltioの顧客はReltioからデータをエクスポートし、それをDatabricksで消費して下流のプロセスを実行することができました。例えば、ライフサイエンス企業は、CRM、リベート管理、フィールド有効化などのプロセスを強化するために、ヘルスケアプロバイダーと組織データをストリーム化します。別のグローバル製薬会社は、遅い手動バッチエクスポートをリアルタイムストリーミングに置き換え、臨床試験計画と営業業務の分析を高速化します。
以前のアプローチの課題
MV/ST共有がこれらの課題をどのように解決するか
MV/ST共有が一般提供開始となり、Reltioはストリーミングテーブルとマテリアライズドビューをリアルタイムで顧客と即座に共有できるようになりました。これにより、エクスポートパイプラインやデータの複製が不要となります。顧客は、Databricksで直接、厳選された高品質のデータセットを受け取り、高度な分析、AI/ML、リアルタイムのパーソナライゼーション、運用レポーティングを最小限のセットアップで実現できます。
Delta Sharingを使用したMaterialized ViewsとStreaming Tablesの共有によ り、お客様はReltioから最新の、洞察に準備が整ったデータに安全にアクセスできます。これにより、従来のデータエクスポートや統合の頭痛の種を抱えることなく、より迅速な意思決定、より正確な分析、そしてより大きな機動性が可能になります。— Ansh Kanwar、Reltio最高製品責任者
MV/ST Sharingは現在一般に利用可能です。ライブデータストリームを共有するか、事前に計算された結果を共有するかに関わらず、ぜひ試してみてください！
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