Delta Sharing における ABAC（属性ベースのアクセス制御） のサポートにより、データ提供者は 共有データに対してきめ細かなアクセス制御ポリシーを安全に適用できるようになります。
これにより、機密情報を保護しつつ、広範なデータコラボレーションを実現できます。
また、受信側の組織も ABAC を適用することが可能で、外部から受け取ったデータに対して自社内でのガバナンスを強化できます。
この機能の ベータ版は今後数ヶ月以内に提供開始予定です。
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![What’s New with Data Sharing and Collaboration - Summer 2025]()
Figure 1: Databricks Data Sharing & Collaboration
Figure 2: External data collaboration with Apache Iceberg™ and Delta Sharing
Figure 3: Delta Sharing Network Gateway
Figure 4: MV/ST Sharing
Figure 5: Delta Sharing with ABAC
Figure 6: Identity Resolution in Clean Rooms
Figure 7: Multi-Party Collaboration, GCP Support, and Run Your Own Notebooks in Action
Figure 8: New Marketplace & Sharing Partners
データ共有とコラボレーションの最新アップデート！〜2025年 夏〜
どんなクラウドでも、あらゆるフォーマットでも、すべてのパートナーと。 Databricks が実現する “オープンでかんたん” な最新イノベーション
Summary
- Delta Sharingの革新：Delta Sharing to Iceberg Clients、Delta Sharing Network Gateway、Delta Sharing with ABAC。
- マーケットプレイスとDelta Sharingエコシステムの拡大、主要なデータパートナーとの連携、SAP、S&P Global、Magnite、IAS、Moody’s、SambaTV、Crunchbaseを含む。
- Clean Roomsの強化：プライバシー重視のアイデンティティ解決、マルチパーティ協力のサポート、承認に関する高度なコントロール。
Databricks は、データと AI を誰もが利用できるようにすることを目指しており、それは社内にとどまらず、組織の垣根を越えた活用も含まれます。そのための中核となるのが、プラットフォームに備わる次の 3 つの機能です。
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Delta Sharing – オープンなプロトコルにより、クラウドやプラットフォームをまたいでデータや AI 資産を安全に共有でき、サイロを解消してイノベーションを促進します。
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Databricksマーケットプレイス – データと AI のあらゆるニーズを満たすオープンなマーケットプレイスで、主要パートナーが提供するデータや AI 資産を Databricks 上でネイティブに利用できます。
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Databricks Clean Rooms – どのクラウドでもプライバシーを重視した共同分析を実現し、企業間コラボレーションを可能にします。
Data + AI Summit 2025 では、組織がデータと AI を共有・協働する方法をさらに進化させました。
新機能と拡大したパートナーエコシステムにより、安全でシームレスな資産共有とクロスプラットフォーム連携が、これまで以上に簡単になります。ここでは、Delta Sharing、Clean Rooms、Marketplace の各領域で追加された主なアップデートと、その意義を紹介します。
相互運用性と簡素化を実現する Delta Sharing の革新
Delta Sharing は、クラウドやプラットフォーム、リージョンを問わず、安全なクロスプラットフォームのデータ共有を実現します。今回のアップデートでは、より幅広いユースケースをサポートし、異なるエコシステム間でのデータ交換を簡素化する新機能を追加しました。
Apache Iceberg™ と Delta Sharing による外部データコラボレーション
現在、多くの企業が Delta Lake と Apache Iceberg をはじめ複数のテーブル形式を併用しています。
Databricks は、どのフォーマットを使っていても対応できる最も包括的なデータ共有基盤を提供します。
Delta Sharing で実現する Iceberg との完全な相互運用
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Iceberg 互換エンジンへのクロスプラットフォーム共有
データプロバイダーは、AWS や Snowflake など他プラットフォームの顧客にも Iceberg データをシームレスに提供可能になります。 -
Iceberg テーブルを UC 資産として共有（パブリックプレビュー）
Databricks 内外を問わず、Iceberg テーブルを他の Unity Catalog 資産と同様に Delta Sharing で共有できます。
これらの機能により、フ ォーマットの壁を越えたデータ連携がさらに容易になり、データ共有の可能性が大きく広がります。
これらの機能により、Delta Sharing はデータ共有のための最も広範に利用できるオープンプロトコルとなり、データの重複コピーやファイル変換は不要になります。
この機能をお試しになりたい場合は、ぜひプライベートプレビューにご登録ください。
Delta Sharing Network Gateway：ネットワーク設定を気にせずオープン・レイクハウスを共有
データ提供者は、オープンフォーマットで保管した単一コピーのデータを維持しつつ、外部顧客がリアルタイムに直接アクセスできるようにしたいと考えています。しかし、その際にファイアウォールやネットワーク設定が複雑になることが課題でした。
新しい Delta Sharing Network Gateway は、この負担を解消します。データ提供者は、最小限のネットワーク設定だけで、受信者とデータを共有できるようになりました。ADLS や S3 といったユーザー管理のストレージはもちろん、Databricks デフォルトストレージにも対応しています。
この機能を試してみたい方は、プライベートプレビューにぜひご参加ください。
TCO を最小化する Delta Sharing：ストリーミングテーブル & マテリアライズドビュー
Public Preview だった ストリーミングテーブル（ST）とマテリアライズドビュー（MV）の共有機能は、今後数週間以内に 一般提供（GA） となります。
これによりデータプロバイダーは、マテリアライズドビューやストリーミングテーブルを活用して、顧客向けのビューを効率的に作成し、共有できるようになります。
属性ベースのアクセス制御（ABAC）による共有データのきめ細かなガバナンス
OIDCトークン連携
Delta Sharing のセキュリティをさらに強化する機能として、OIDCトークンフェデレーションの一般提供（GA）を発表します。
この機能により、データ提供者は Databricks を使っていないユーザーとも安全にデータ共有できるようになります。受信者は、Azure Entra ID や Okta などの 独自の IdP（アイデンティティプロバイダー）を使って認証することが可能です。
Clean Rooms：プライバシーを重視したコラボレーションが GCP にも対応、機能も拡充
Delta Sharing を基盤とする Databricks Clean Rooms は、生データを開示することなくパートナーや顧客と安全に連携できる仕組みを提供します。
今回の DAIS 2025 では、以下の3つの主要アップデートを発表しています：
🔐 プライバシー重視のアイデンティティ解決
複数のデータ資産を突合する際、組織は個人情報（PII）を共通の識別 子に変換して、正確に一致しないデータ同士でも同一人物として結びつけたいと考えることがあります。
Databricks Clean Rooms 内でこのアイデンティティ解決処理を直接実行できるようになることで、第三者の ID プロバイダーに個人情報を渡すことなく、安全にデータ連携が可能になります。
Google Cloud（GA）で利用可能に： Databricks Clean Rooms が Google Cloud 上でも一般提供されました。これにより、AWS や Azure をはじめとする 異なるクラウドやプラットフォーム間でも、安全なコラボレーションが可能になります。データの移動を必要としない、「あらゆるクラウド・あらゆるプラットフォーム」対応を実現します。
マルチパーティコラボレーションに対応： Clean Rooms はこれまで 2者間でのコラボレーションが前提でしたが、今回のアップデートで 最大10組織（9組織を招待）まで参加可能にな りました。
参加者は 異なるクラウド・リージョン・データプラットフォームを使用していても、1つの中央環境で共同作業できます。
これにより、「あらゆる規模・あらゆる信頼レベル」でのコラボレーションが可能となり、粒度の細かいアクセス制御と処理のオーケストレーションも実現します。
自分のノートブックが実行可能に：Clean Rooms は、新たに 「自己実行（Self-run）」モードに対応しました。これにより、参加者自身がノートブックをアップロード・実行できるようになります（※他の参加者の明示的な承認が必要）。
これまでノートブックの実行は相手側の操作でのみ可能でしたが、今回の機能強化で より柔軟で安全な分析作業が可能になります。
詳細な情報とデモについては、このブログをご覧ください。
Databricks Marketplace とデータ共有エコシステムの拡大
Databricks は、オープンなエコシステムのさらなる拡充に取り組んでいます。
具体的には、以下のような取り組みが進められています：
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新たなパートナーを迎え、データ共有ソリューションの構築を促進
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既存の「Built on Databricks」パートナーシップを拡張し、新機能を提供
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複数のプラットフォーム間での シームレスなデータ共有 を支援する技術パートナーシップを強化
データとAIサミット2025では、成長するエコシステムに新たに参加するパートナーをいくつか紹介します：
- SAP（近日公開）：顧客は、Databricks内で 直接SAPのBusiness Data Cloud（BDC）から企業データにアクセスすることができ、サードパーティのETLツールを必要としません。この統合はDelta Sharingを使用してライブデータアクセスを提供し、データの複製を必要とせず、時間とコストを削減します。
- S&P Global Market Intelligence: S&P Global Market Intelligenceは現在、Delta Sharingを介してDatabricks MarketplaceでCapital IQ Proデータセットを提供しています。ユーザーは、財務、見積もり、ESGデータなどを、即座に、安全に、データ移動なしでアクセスすることができます。
- FactSet: 信頼性の高い金融情報源であるFactSetは、経済、市場、企業レベルのデータをDatabricksマーケットプレイスに提供し、投資とリスクの専門家が各ユースケースでの洞察を加速することを可能にします。
- IAS（近日公開）：Integral Ad Science（IAS）は現在、デルタ共有を介してDatabricksマーケットプレイスにメディア品質のデータセットを提供しています。Databricksのユーザーは、データを複製したり移動したりすることなく、IASの洞察を活用してターゲティング、最適化、パフォーマンスを向上させることができます。
- Infor Nexus: Infor Nexusは現在、Delta Sharingを通じて供給チェーンビジネスネットワークのデータセットを提供し、企業が企業データとネットワークデータを組み合わせて、現在の現実に合わせて計画と運用をより良く調整することを可能にします。
- Magnite（近日公開）：Magniteは、世界最大の独立した売り手側広告プラットフォームであり、DatabricksマーケットプレイスでDelta Sharingを介した広告活性化を提供し、パブリッシャーと広告主が全画面でデータを安全に共有、活性化、測定することを可能にします。
- Crunchbase: Crunchbaseは、プライベート企業に関する予測インテリジェンスと過去のデータを提供し、投資家、アナリスト、ディールメーカーがプライベートマーケットの機会を発見し、行動を起こすための先行者利益を提供します。
- SambaTV（近日公開）：AI駆動のメディアインテリジェンスのグローバルリーダーであるSamba TVは、Delta Sharingを通じてDatabricksマーケットプレイスで利用可能になり、ブランド、エージェンシー、パブリッシャーがリアルタイムの洞察、オーディエンスターゲティング、測定ツールにアクセスすることを容易にします。これにより、彼らは第一パーティのTVとウェブデータによって駆動される全画面でのオーディエンスへのリーチとエンゲージメントを実現します。
データコラボレーションの未来
Databricksでは、オープンなデータコラボレーションの標準を設定し、組織が任意の資産を任意のプラットフォーム上の誰でもと共有することを可能にすることに引き続きコミットしています。Delta Sharing、Clean Rooms、Databricksマーケットプレイスでの革新を続ける中で、私たちの目標は、データを安全に、かつ大規模に共有することをこれまで以上に容易にすることです。
今後の展望
これらの新機能によって、貴社のデータコラボレーションのあり方が大きく変わることを、私たちはとても楽しみにしています。
ぜひ実際にお試しいただき、その変化を体感してください。
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