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導入事例

データと AI による長距離トラックの安全性の確保

100 倍

ニューラルネットワーク性能分析を 100 倍高速化

75 倍

分析可能なデータサンプルが 75 倍に増大

プラットフォーム・ユースケース: データサイエンス, 機械学習, ETL
クラウド: AWS

「自動運転のトラック開発は、これまで一度も行われていません。Databricksのおかげで、膨大な創造性、問題解決力、直感力を求めらるこの事業を達成できました。」

—Embark社 開発プラットフォーム部門 ソフトウェアエンジニア主任 
ジェイソン・スネル氏

自動運転トラックの開発を手掛けるエンバーク・トラックス社(Embark)は、高速道路をより安全にし、貨物輸送をより効率的にするための自動運転技術を構築することで、トラック運送業界全体を前進させることを使命としています。Databricksは、データと機械学習/AIの統一的なアプローチにより、Embark社のビジョンの実現を支援しています。Databricksの導入によりEmbark社は、高密度のセンサーデータを分析し、トラックに自律性を与えるモデルを安全かつ迅速に反復処理できるようになりました。Embark社の使命が達成されれば、Embark社のトラックは常に周囲に注意を払い、長距離ドライバーの疲労や注意力低下で起きる問題を解決し、貨物を安全かつ効率的に輸送することが可能になります。

人為的ミスによる車両事故を削減するための課題

人為的ミスによる車両事故を削減するための課題

米国運輸省によると、車両事故の約94%は人為的なミスに起因するとされています。この課題に取り組むにあたり、Embark社はまずトラックの周囲を撮影することから始めました。その結果、膨大な量のHiDEFビデオ、LiDAR、RADARデータが記録され、モデルをトレーニングします。しかしながら、この膨大な量の高密度データを抱えたことで、技術的な課題に直面することになりました。Embark社は最初、社内のマシンやノートPCを使用してデータにアクセスし、クエリと分析を実行していましたが、膨大なデータ量が原因で、一度に分析できるのは、わずか30秒分のデータのみでした。そのため、37000時間分もある記録データの分析は不可能な状況でした。

データへのアクセスが限られていることに加え、共同作業にも問題がありました。チームは複数のノートPCを個別に使用していたため、必要なデータを1つの場所に保存することができず、データを社内外に移動する時間とコストがかかりました。また、小さな障害や変更でも、解決するまでに膨大なエンジニアリング時間と、数日間のマシン時間を費やさなければいけませんでした。「以前は、一度に30秒分のデータしか表示できず、十分な情報に基づいた意思決定を行うことが本当に困難でした」(Embark社 開発プラットフォーム部門 ソフトウェアエンジニア主任 ジェイソン・スネル氏)

データと機械学習/AIの活用による完全自動運転の実現

データと機械学習/AIの活用による完全自動運転の実現

Databricksを導入したことで、Embark社は、これまで抱えていた課題を解決しました。データ分析への統合アプローチは、データの取り組みとETLの管理を容易にし、分散型プラットフォームは、データの要件に対応するスケーリングを可能にしました。さらにEmbark社は、メモリが限られた個々のPCから、大規模なクラウド環境へのデータ移行を実施し、クラスタをシンプルにしました。これにより、データサイエンティストは、インフラ管理ではなく、データに注力できるようになりました。

部門間のコラボレーションも、インタラクティブなNotebookを使用することで改善されました。チーム内で作成されたコードと結果を1か所で可視化できるようになり、データエンジニア、製品管理、データサイエンティストなどさまざまな部門との共有を容易にし、共同作業が可能になりました。

「Databricksのおかげで、35,000時間以上に及ぶトラックの記録データに取り組むことができました。我々のエンジニアは、あらゆる解析度とサイズのデータにいつでもアクセスできます。」(ジェイソン・スネル氏)

分析面では、Embark社のデータアナリストは Tableau を介して Databricks を活用したダッシュボードを生成し、ソフトウェアとモーションセンサーのパフォーマンスの理解度を高めています。

Databricksを使用したデータとAIで新たな業界誕生を加速

Databricksを使用したデータとAIで新たな業界誕生を加速

Embark社はDatabricksを導入したことで、データ処理やモデルトレーニングに必要な大規模なスケーリングを行い、これまで以上に安全性を意識した開発を実現しました。たとえば、Embark社は新しいモデルを道路走行させる前に、そのパフォーマンスをオフラインで測定し、安全基準を満たしていることを確認していますが、Databricks導入以前は、変更のたびに数日を要していました。Databricks導入後は、このオフライン分析がわずか数分間にスケーリングされ、高速かつ安全な反復処理が可能になりました。

「自動運転のトラック開発は、これまで一度も行われていません。Databricksのおかげで、膨大な創造性、問題解決力、直感力を求めらるこの事業を達成できました。」(ジェイソン・スネル氏)

Databricks and Tableau

Embark社のデータアナリストは、社内のメトリックを活用し、Tableau を介したダッシュボードを生成し、ソフトウェアとモーションセンサーのパフォーマンスの理解度を高めています。現在、データアナリスト部門では、ソフトウェアのバージョンのパフォーマンス、センサーキャリブレーションのパフォーマンスなど、Databricksを搭載した数多くのTableauダッシュボードを実行しています。